お知らせ
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作成日:2019/06/15
外国人雇用の困りごと1



 

今、日本には沢山の外国人が暮らしています。

 

法務省の調べによれば、平成30年末時点で日本に在留する外国人は273万1093人だそうです。

 

大阪市の人口が273万5003人(令和元年5月1日現在)とのことですから、まるまる大阪市の人口が外国人となる計算です。

 

 

 

ところで、日本にいる外国人は、日本人と同じように何でも自由に出来るわけではありません。

 

外国人が日本に在留(居る)するためには、基本的にこういうことをしたいという申請を日本の政府に対して行い、それに対して政府が日本にとって問題ないかどうかを審査し、問題なければ一定期間の制限付きの許可をされます。

 

これを難しい言葉で在留資格と言います。

 

ある外国人が例えば「技能」というこの在留資格を得れば、その在留資格に沿った活動をしなければなりません。

 

 

 

少し不自由に感じるかもしれませんが、これは世界中たいていの国は外国人に対して日本と同じように許可制をとっていますから、特に日本が厳しいわけではありません。

 

 

 

さて、その在留資格で言うと、日本にいる外国人のうち、永住者という在留資格を持つ外国人が約77万人で一番多いそうですが、前年対比の増加率で見ると、技能実習、技術・人文知識・国際業務という就労系の在留資格を持つ外国人の増加率が前年対比で19%を超える増加率で、これに同じく8%を超える増加率の留学と合わせると90万人近い外国人が何かしらの形で日本で働いているわけです。(もちろん、この他に永住者を持つ人は日本で働くことが出来ますし、留学の在留資格でも許可を得れば一定の条件のもとで働くことは出来ます。)

 

 

 

こうしてみると、最近の日本に来る外国人は就労目的でやって来ている人が増えていると言えそうです。

 

 

 

最近、色々な所で目にすることが多くなった外国人ですが、彼らと一緒に働くには日本人同士と違って気をつけないといけない点がいくつかあります。ここでは、このところ特に目にすることの増えたアジア系の人々について考えてみたいと思います。(特にベトナム・インドネシア・ネパールの国籍を持つ人々の増加の伸び率が大きいようです。)

 

 

 

まず、外国人と一口にいっても国籍、言語、宗教、文化その他色々違うところがあります。

 

 

 

この中で、最初の壁になるのがやはり何と言っても言葉の壁でしょう。

 

 

 

とは言っても、受入れる側の日本人がベトナム語をはじめとする外国語を習得せよというのは無理があります。(特にベトナム語は発音が難しいです。)

 

では英語で、といっても案外英語は通じないことが多いです。英語が通じるのはフィリピン人くらいと思った方がいいです。

 

 

 

しかし、最近増えてきている技能実習の在留資格で来ている人々は母国でそれなりに日本語を勉強してから来ているので、全くわからないということは少ないようです。ただし、個人差はあるので注意は必要です。

 

 

 

日本に技能実習でやって来た外国人の日本語能力をならしてみると、簡単な単語を並べたくらいの日本語をゆっくりしゃべれば聞き取れる、文字はひらがな、カタカナは読めるといった程度ですので、この点を踏まえて彼らと接する必要があります。

 

 

 

最近はスマホの翻訳アプリもあるので、これらを活用するのもいいと思います。

 

但し、これらのツールは便利ではありますが、過信するのはさけた方が良いと思います。

 

なぜなら、スマホアプリの翻訳が必ず正確とは限りませんし、困ったことにその翻訳が正確かあるいはニュアンスが正確かどうかは、結局英語がわからないと検証するのが難しいからです。

 

 

 

実際に中国人に漢字を書いても理解されなかったケース(現代の中国の漢字は簡体字といって簡略化されている上、日本で作られた漢字も多いので、漢字が必ず中国人に理解されるわけではない。)で、スマホの翻訳アプリを使ってみたところ、微妙な翻訳になっていたらしく、中々こちらの伝えたいことがわかってもらえないということもありました。

 

 

 

もし、スマホの翻訳アプリに頼らざるを得ない状況であれば、後から述べるように、主語や述語を意識した文章にする、出来るだけ短く且つ単文で、係り受けは明確にといったことを守る必要があります。

 

 

 

一度、試してみるとわかりますが、これらの注意点を口語、つまり話し言葉で守ることはかなり慣れが必要です。

 

特に、主語については相当意識する必要があります。日本語は主語がなくても成立するため、口語はおろか文章にする場合でも主語を省く人が多いので、普段の日本人同士でしゃべるような感覚で外国人に対してしゃべると全く伝わらないことがほとんどと言ってもいいです。

 

ですから、外国人と接するときは、少しこう言ったしゃべり方を練習しておいた方がいいかもしれません。

 

 

 

私は、長いこと外国人に日本の法律を教える仕事をしていますが、こう言ったしゃべり方をするおかげで、通訳の人も通訳しやすいとよく言われます。

 

なぜなら、通訳の人が理解できないことは絶対に対象の外国人に伝わることはないからです。

 

 

 

今すぐ、これらのことを気をつけるのが難しい場合でも、最低限守護は必ず入れるようにするだけでも随分と伝わり方が違ってきますので、外国人と接する機会の多い人は意識して見て下さい。

 

 

 

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